親が子供の成長を阻害していないだろうか

《多くの大学の一般事例》

親が全て準備-入試編

親子で大学を知ることは大切である。大学の行事なども一緒に参加し、話し合うことは大切な一手段であり、親子の絆を深めることにもなる。しかし、そこで問題となるのが、子どもがやるべきこと、考えなければならない領分を親が侵してしまうことだ。

  1. 「入学試験の手続きなどは、どのように依頼したらいいですか」と親が質問する。
  2. さらにその記入方法についても質問する。
  3. 試験の前日、子どもを心配するあまり、「大きな教室だとなじまないので、別教室で受験させてください」という要望が入る。
  4. 「うちの子どもは、虚弱体質だから」。そうしたことから、生徒からも試験当日、ちょっとした風邪でも別教室での試験を望む声があがる。

学生の親と接して気になること-教務編

  1. 何の科目を履修したらいいか本人が決められず、親が質問してくる。
  2. 入学時の4月に多いが、子供の帰宅が遅いと心配の電話がある(午後8時~9時)。
  3. サークル活動をさせた方がいいのか、アルバイトはさせない方がいいのか等を親が聞いてくる。
  4. 遅刻や欠席を本人が教員に伝えられず、親が連絡してくる。
  5. 子供が宿題を忘れた、大学にFAXで送付するので渡してほしいなどの要求がある(できないと断ると、「なぜですか、子供が夜遅くまで一生懸命やっていたのに」等と言われる)。
  6. 出席不良、試験不受験、レポート未提出などによる留年であっても、子供を責めずに大学や教員を責める。
  7. 上記のような理由による単位未修得がほとんどだと思われるが、単位修得を過度に難易なことと思っている(語学の単位が未修得だと「語学学校にも通わせた方がいいんでしょうか」、情報系の科目の単位が未修得だと「コンピュータの学校にも通わせた方がいいんでしょうか」等)。
  8. 上記のような理由による原級者の親から、「こうなる前になぜ学期中途で怠学ぶりを教えてくれないのか」等の要望がある。
  9. 子供の言葉を信じすぎる。原級・退学者の親は子どもの学生生活に関心を持っていない。また、大学からの郵便物等は本人が処分していた。